Antigravity CLI をスマホから、自分のサーバーで動かす
Google の Remote Control を使えば、Antigravity CLI をブラウザから操作できます。Maude は agy を自分のサーバーで動かし、ほかのエージェントと並べてネイティブアプリで扱えるようにします。ただし承認の仕組みには、正直にお伝えすべき違いが 1 つあります。
簡単な答え
Google 公式の方法は Antigravity Remote Control です。/remote-control、agy --remote-control、または agy remote-control start デーモンで起動し、ホストがオンラインの間、ブラウザのダッシュボードからセッションを操作します。Maude は固定バージョンの agy を自分の Linux / macOS サーバーにインストールし、Google アカウントまたは Gemini API キーでサインインさせます。操作は iOS / Android のネイティブアプリから行います。ヘッドレスの agy はツール実行前に一時停止して確認することができないため、Maude はブロックされた操作をあとから表示し、承認すると再試行します。
Antigravity CLI(agy コマンド)は Google のターミナル向けコーディングエージェントで、個人アカウントでは Gemini CLI の後継にあたります。Google はすでにスマホから使う手段を用意しているので、まずはそこから始めましょう。そのうえで、Maude を使って自分のサーバーで動かすことに意味があるかを判断してください。
Google の Remote Control でできること
Antigravity Remote Control は、Antigravity デスクトップのセッションと CLI インスタンスに対応しています。起動方法は次の 3 つです。
- 実行中のセッション内で
/remote-control - 起動時に
agy --remote-control - ヘッドレスのデーモンとして
agy remote-control start
あとは同じ Google アカウントでサインインした任意のデバイスのブラウザで、Remote Control のダッシュボードを開きます。スマホでは Web アプリとしてインストールでき、エージェントが作業を終えたときや入力を求めたときに通知を受け取れます。エージェントがツールの確認や質問で止まったら、ターミナルからでもダッシュボードからでも答えられます。ホストが接続を保っている限り、作業はホスト上で続きます。Google のドキュメントによると、Remote Control はアカウントや組織のポリシーフラグで無効にされることもあります。
無料でここまでできる構成なので、Antigravity しか使わないならこれで十分かもしれません。Maude との具体的な違いは次のとおりです。
- ブラウザのダッシュボードではなくネイティブアプリで、Claude Code、Codex、OpenCode、Grok Build のセッションと同じ受信箱とセッション一覧を使えます。
- 手作業でインストールしたり動かし続けたりするものがありません。Maude が SSH 経由でデーモンをデプロイし、固定バージョンの agy をインストールします。
- セッションごとにファイル、Git、ターミナルがあり、別の意見が欲しいときは別のエージェントに引き継ぎできます。
サーバーで agy を動かす
Maude にサーバーを追加するには、アドレスを入力するか、ssh … コマンドを貼り付けるか、curl -fsSL https://maude.pilotdev.fr/setup | sh が表示する QR コードを読み取ります。Alpine を含め、x86-64 / ARM のどの Linux / macOS マシンでも動きます。そのあとデーモンが次の処理を行います。
- 検証済みのバージョンの agy をインストールします。バージョンを固定する際に、ビルドを Google 自身のマニフェストのチェックサムと照合し、その SHA-256 を記録します。以後のインストールはすべて、固定したその SHA-256 で検証します。
- agy のバックグラウンド自動更新を無効にし、Maude が更新するまで検証済みのバージョンのままにします。
- agy をヘッドレスの stream-json モードで、セッションごとに 1 つの常駐プロセスとして動かし、プロセスが再起動しても会話を再開します。
アプリを閉じてもセッションは動き続けます。サーバーから Maude のエンドツーエンド暗号化されたリレーへ接続するので、受信ポートを開ける必要はありません。agy を自分でインストールして tmux で動かし続ける手動の方法は、サーバーで Antigravity CLI を動かすガイドをご覧ください。
スマホからサインインする
Google のインストールドキュメントには、SSH 環境向けのログイン方法が書かれています。agy はリモートマシン上にいることを検出すると、ブラウザを開く代わりに認可 URL を表示します。Maude はこの流れを次のように進めます。
- アプリで Antigravity の Sign in with Google を選びます。
- スマホで Google のリンクを開いて承認します。Google が認可コードを表示します。
- そのコードを Maude に貼り付けます。コードはサーバー上の agy に渡され、agy がモデル一覧を取得できた時点で Maude が完了を確認します。
もう 1 つの方法は Gemini API キーです。Maude は agy のモデルプロバイダーを Gemini に設定して GEMINI_API_KEY を渡します。あとで Maude からキーを削除すると、Maude はプロバイダーを元に戻しますが、それはこの変更を Maude 自身が行った場合だけです。agy の設定であなたが自分で指定したプロバイダーには手を付けません。Google の料金ページには、無料の個人プランと、上限が引き上げられる Google AI Pro と Ultra が掲載されています。
承認の仕組み(正直なところ)
ここが、Maude 上の agy がほかのエージェントと違う唯一の点です。ヘッドレスモードの agy は、ツールを実行する前に止まって確認することができません。権限が必要な操作があると、agy はそれをブロックし、ターンの最後に拒否されたものとして報告します。Maude がそれを取り繕うことはありません。ターンが終わると、ブロックされた操作ごとに 3 つの選択肢を表示します。
- 許可して再試行:そのコマンドやファイルに限定した許可ルールを追加し、同じ会話で agy を再起動して、もう一度試すよう指示します。
- 常に許可:その種類の操作に対する、より広い許可ルールを追加します。
- ブロックしたままにする:ルール一覧は変更しません。
ルールはサーバー上の agy の設定ファイルにある、agy 自身の許可リストに書き込まれるので保持されます。アプリにもそのことが表示されます。こうした事後の承認も、ほかと同じく受信箱とプッシュ通知に届きます。
権限モードは、default(ブロックされた操作をあとから承認の候補として表示)、編集の自動承認(ファイル編集は許可、コマンドは引き続きブロックして承認の候補に)、プラン、yolo(agy の --dangerously-skip-permissions)です。agy には切り替え先となる読み取り専用モードや自動モードはありません。ほかに制限が 2 つあります。プロンプトはテキストのみ(画像の添付は不可)で、Maude から /compact や /goal は使えません。モデルと推論レベルのチップには、あなたのアカウントで使えるモデルが表示されます。
Gemini CLI から移行する場合
Google は 2026 年 5 月 19 日に発表し、2026 年 6 月 18 日以降、Gemini CLI と Code Assist の IDE 拡張機能は Google AI Pro / Ultra の契約者と無料ユーザーのリクエストを処理しなくなりました。Gemini Code Assist Standard / Enterprise を利用する組織は引き続き使えます。それ以外の人にとっては Antigravity CLI が後継であり、Maude が Gemini CLI ではなく agy に対応しているのもそのためです。
サーバーで Gemini CLI を使っていたなら、移行はほぼ機械的な作業です。agy をインストールし、サインインし直し、プロジェクトの指示や設定を移します。何が変わり、今何を使えばよいかは Gemini CLI 提供終了についての記事で解説しています。
agy の承認は事後になるため、計画やレビューには agy を使い、実装は先に確認できるエージェントに任せる人もいます。セッションがアイドル状態なら、Claude Code や Codex に切り替えられます。新しいエージェントには、計画、変更したファイル、git の状態、最近の会話をまとめた引き継ぎが渡され、元に戻すと agy 自身の会話が再開します。
よくある質問
Antigravity CLI はヘッドレスのサーバーで動きますか?
スマホから Antigravity を使えますか?
Gemini CLI はまだ使えますか?
Google AI Pro は必要ですか?
変更点
- — ページを公開。Remote Control のコマンドとダッシュボード、SSH でのサインイン、API キーモード、Gemini CLI の提供終了について、この日に Google のドキュメントとブログで確認しました。Maude の agy 連携は agy 1.2.14 で検証済みです。